ビジネスのSNSマーケティングで知っておくべきことと、どんな企業でもやりやすいSNSマーケティングを1年間やってみた検証結果を公開③の続きになります。

やっていることは、「XでSNSマーケティング戦略だけはしっかり考えて、あとは思い付く限りできるだけ条件を悪くして、短時間かつ事務的に投稿を続けるだけ」です。

最悪の条件は主に

  • 外部サイトへの誘導
  • テンプレートでの投稿
  • プレミアム登録(青バッジ)なし(有料会員になった方が多くの人に見てもらえて条件が良くなってしまうので)

などです。

詳しくは冒頭の記事をご覧ください。

本格的にSNSをやろうか迷っている企業様、SNSの運営がうまくいってるかどうか評価に悩んでるSNS担当者様の参考になれば幸いです。

なぜ最悪の条件で運営することが大事なのか?

まずはじめに最悪の条件にする意義のご説明をします。

なぜこの説明から入るかというと、この部分の説明をしないで結果だけ発表すると、企業のSNSマーケティングを深くわかっている方なら、あえて最悪の条件で検証する意味を理解していただけると思いますが、この部分を知らずに読むと、あまり意味がない情報になってしまうからです。

①企業のSNSマーケティングは制約が多い

インフルエンサーと呼ばれる人達は100万人以上のフォロワーがいる一方、あのトヨタ自動車でもXのフォロワーは65.2万人(2025年2月3日現在)です。

企業のSNSのフォロワーは、SNSをがんばってる企業で数万、多くの中小企業は数百~数千くらいで、プライム市場(旧東証一部)上場でも数百しかフォロワーがいない企業もあります。

なぜ個人よりも企業の方がフォロワーが少ないかというと、それは企業のSNSは個人と比べて制約が多いからです。

個人だったらトレンドに入っていることを投稿すると、インプレッション(閲覧)数を稼ぎやすくなり、フォロワーを増やしやすくなります。

参考までに今回のXのアカウントではありませんが、私の個人のXのアカウントでトレンドに入ってることを投稿したところ、14万件以上のインプレッション数になりました(執筆時2025年1月31日)

14万件以上のインプレッション

ここまでいかなくても、トレンドに入ってることを投稿すれば、数千~数万のインプレッション数を稼ぐことができます。

一方、企業のアカウントでは、トレンドに入ってることばかり投稿していたら、「流行ってることばかり投稿している」という目で見られてしまい、会社の信用が下がってしまうリスクがありますし、そもそもトレンドになってることばかり投稿していてもビジネスに繋がりにくく、SNSを運営する意味がなくなってしまいます。

インフルエンサーと企業のSNSの根本的な違いは、インフルエンサーがインプレッション数を稼ぐのがゴールなのに対して、企業のSNSはインプレッション数を稼ぐのは手段で、そこからビジネスに繋げていく必要があるからです。

その他、企業がSNSを運営するためには、SNSを運営するノウハウや炎上しないようにするためのリスクマネジメントのノウハウといったノウハウ面、そして実際にSNSを運営するための人的リソースも必要になってきます。

SNSを運営するノウハウがあって、人的リソースも確保できる万全の体制の企業は少なく、企業によっては「SNSのノウハウが足りていない」だったり、「人的リソースを割けない」といった制約が出てきます。

企業によっては十分なノウハウがなかったり、SNS専属の人材を配置できず、業務の隙間時間での運営になることもありますので、「条件が揃ってるからできる」のではなく、どんな企業でもできる方法として最悪の条件にしました。

②ミニマムを知ることでリスクが下がる

例えば、「企業のSNSアカウントを100万人フォロワーに導くコンサルタント」と聞くと、とても魅力的に感じます。

しかし、前項の通り企業のSNSには制約が多く、環境が整っている企業なら再現性がありますが、環境が整っていない企業ほど再現性は低くなります。

フォロワー数が100万人になることを前提として予算を組んでいて、100万人までいかなかった場合、投資を回収できず、失敗になってしまう恐れがあります。

目標設定にはマックスとミニマムの考えがあって、最高にうまくった理想的なものがマックスで、「企業のSNSアカウントを100万人フォロワーに導くコンサルタント」というのはマックスの考え方になります。

一方、「最低限これだけの成果を出す」というのがミニマムで、今回検証している最悪の条件での運営はミニマムの考え方になります。

ミニマムでも投資に見合った成果が出るのなら、失敗するリスクは低くなり、ミニマムでリスクを下げつつ、マックスのように行動することで高い成果も狙えるようになります。

どういうやり方がベストかは企業によって異なりますので、ハルリではリスクを取る覚悟があってマックス志向が強いお客様にはマックスの考え方で、着実にお客様のお役に立つことが大事なので特にマックス志向が強くないお客様にはミニマムで失敗するリスクを下げつつ、マックスになるような戦略にするなど、お客様に合わせて柔軟にご提案しています。

今回は「どんな企業でも再現性が高くなるように」ということを重視しているので、ミニマムでやっています。

最悪の条件でXを1年4ヶ月運営してみてわかったこと

1年4ヶ月後のフォロワー数を増やせるか

最悪の条件でXを1年4ヶ月運営してみたところ、フォロワー数は706でした(1月31日時点)

最悪の条件でXを1年4ヶ月運営したフォロワー数706

繰り返しになりますが、マックスではなくミニマムの考え方でSNSを運営しても、ここまでフォロワー数を増やせるということがわかりました。

先述した通り、あのトヨタ自動車でもXのフォロワーは65.2万人(2025年2月3日現在)で、SNSをがんばってる企業で数万、多くの中小企業は数百~数千くらいで、プライム市場(旧東証一部)上場でも数百しかフォロワーがいない企業もある中、最悪の条件でも1年4ヶ月で706フォロワーは悪くない結果だと思います。

フォロワー数が多い方が、よりフォロワー数が増えやすくなるか増加率の比較

「フォロワー数が多い方が、よりフォロワー数が増えやすいのではないか?」と考えていましたが、1年で0→500、1~1年4ヶ月で約200なので、若干増えやすくはなっていますが、思っていたほどの増加率ではありませんでした。

外部サイトへの誘導数(アクセス数)

誘導している外部サイトの直近のアクセス解析を見ると、Xからのアクセス数は30日間で約2,200でした(直接訪問しているアクセスもありましたが、Xでしか集客は行っておらず、Xがきっかけで直接訪問している可能性が高いためダイレクトのアクセスも含めています)

リスティング広告で、1クリック100円で2,200アクセス集めるとなると、単純計算で22万円掛かります。

リスティング広告と違い、ニーズの違いはありますが、1日たった30~40分程度の作業で、2,200アクセスを集めているので、費用対効果としても悪くはないのではないでしょうか。

また、Xのフォロワー数、インプレッション数、外部サイトのアクセス数は右肩上がりで増えていってるので、このまま継続することでさらに効果が高まっていきそうです。

あとがき

いかがでしたでしょうか。

今回はできるだけ手間が掛からないように、そしてどんな企業でもできるようにしても結果を出すことができましたが、あくまでもこれは事前に条件が悪くてもある程度効果が出るようなSNSマーケティング戦略をしっかり考えていたからです。

しっかりとしたSNSマーケティング戦略を立てて、あとは事務的に投稿をしていくだけといった形です。

ノウハウやコストがなくてもある程度の結果を出せることがわかったので、現在SNSを運営している企業様、これからSNSマーケティングを始めようと考えている企業様の参考になれば幸いです。

あまり投稿はしていませんが、Xにてブログの更新情報をお伝えしていますので、よろしければハルリのXアカウントのフォローもお願い致します。

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