登録者数50万人を突破したダウンタウン+のこれまでと今後の懸念をWEBマーケターが考察してみた
以前ダウンタウンのチャンネルが始まるニュースが出た時に今後の展開を予想した「ダウンタウンチャンネル(仮)はうまくいくのかWEBマーケターが考えてみた」という記事を書きましたが、今回はその続編です。
前回の記事では、「ダウンタウンチャンネル(仮)が始まる」というニュースが出たばかりの頃で、いろいろな方がいろいろな予想をしていたので、マーケティングの観点から様々な要因を考慮して「少なくても失敗する可能性は低い」というかなり保守的な予想を書きましたが、先日一部メディアで「登録受付開始20日で登録者数50万人突破」というニュースが出て、失敗するどころか現段階で大成功です。
サービス開始から間もないこの時点で登録者数50万人は驚異的な数字です。
ダウンタウン+がどういうマーケティングをしているか追っていて、サービス開始前の告知の段階からサービスが開始した現在までに行っていたマーケティングで、驚くことがいくつかあったので、今回はその驚いたマーケティング方法と今後の懸念について書きます。
開始前の告知の段階からサービス開始後にダウンタウン+が行ったマーケティング
ダウンタウンといえば、長らくテレビがメインで、ずっとお笑いでトップクラスですがWEBのプロではないこと、そしてトップクラスの大御所なので、余裕のある緩やかなマーケティングをするのではないかと予想をしていましたが、告知の段階から全力でマーケティングを行っていただけでなくそれ以上のことまでして、最初から初速が最大になるように仕掛けていたので、まさか告知の段階からここまでするとは思っていませんでした。
ダウンタウンチャンネル(仮)の構想発表からサービス開始までの5つの段階
ダウンタウン+は現在まで5つの段階に分かれ、それぞれ効果的なマーケティング方法は変わってきます。
- 突如松本人志さんのインタビュー記事が配信されて、独自のメディア(仮称「ダウンタウンチャンネル(仮)」)を開始することが発表される
- 突如SNSでダウンタウン+を匂わすアカウントが出現
- 受付開始日時と加入方法の発信
- 受付開始
- ダウンタウン+スタート
※前回の記事は1の松本人志さんのインタビュー記事が配信された後に書いたもので、記事を書いたのは1と2の間です。
SNSの活用
1の松本人志さんのインタビュー記事が配信された後のマーケティングとして
- 松本さんが自粛状態で地上波のテレビで告知ができず、ニュースとしても取り扱ってもらえる可能性が低いこと
- WEBのサービスなので、WEB上で告知するのは親和性が高いこと
- とても大きいニュースで、SNSでバズる可能性が高いこと
- SNSで松本さんへの関心が依然として高く、松本さんを求める熱心な声が多いこと
などの要因を考慮すると、SNSを活用するのはプロのWEBマーケターならセオリーだと思いますが、告知の段階からXとインスタグラムで積極的に発信をして、バズっていました。
また、細かいことですが、松本人志さんのアカウントで告知を行うと、アンチの批判で邪魔をされてしまう恐れがあるので、ダウンタウン+のアカウントを作り、そこで告知を行っていたのも効率が悪くなるのを防ぐテクニックだったと思います。
SNSで盛り上がる仕掛け
「ダウンタウンチャンネル(仮)ができる」というニュースが出てから少しして、突如Xで「なるほど、downtown_plusを逆さにしたのね」という投稿が次々出てきました。
多くの人が「どういうこと?」と疑問を持って、downtown_plusを逆さにしたらどういう文字列になるか試します。
すると、Xの@snld_umotumopというアカウントが出てきて、そのアカウントの投稿から公式の@downtown_plusに辿り着くという謎解き要素を入れて、ダウンタウンチャンネル(仮)に期待している人を楽しませる仕掛けをしていました。
こういう仕掛けは期待してる人もうれしくなってますます期待が高まりますし、正解に辿り着いた人は正解がわかったのがうれしくて言いたくなるので、正解を投稿してさらに拡散されるようになるので、WIN-WINのかなり高度な仕掛けをやっていました。
おそらく「なるほど、downtown_plusを逆さにしたのね」という投稿がまず流れてくる(@snld_umotumopと@downtown_plusは流れてこない)ような仕掛けをしていたのだと思います。
これもかなり高度なテクニックです。
他の有料動画サービスとの提携
ダウンタウン+は、ABEMA、Amazon Prime Video、U-NEXTと提携して、3社のサービスに加入してる人に割安(通常月額1,100円のところ3社のいずれかに加入してる人は月額770円)で登録できるようにしています。
有料動画サービスに加入してる人は動画コンテンツに課金しているので、ダウンタウン+に加入してもらいやすく、かつ別のプラットフォームで配信してもらえればサーバーの負荷を軽減でき、さらに「ダウンタウン過去出演作品や生配信およびお笑い帝国大学(大喜利コミュニティ)の配信はございません」と告知して、本家ダウンタウン+との差別化までしています。
これだと、動画コンテンツに課金することに抵抗ない層を取り込めますし、それよりも割高になってしまうコアなファン層のメリットも残しています。
これのなにがすごいかというと、本来顧客を取り合うライバル関係で協業は考えられないはずで、通常なら協業を打診しません。
それなのにWIN-WINの関係の協業を打診して、協業を成功させているのはすごいことです。
ダウンタウン+開始初日に松本人志さんが生配信
サービス開始する前の3と4の段階で、ダウンタウン+を開始する11月1日に松本人志さんが生配信することを告知しました。
約1年10か月、公の場に姿を現していなかった松本さんをリアルタイムで見れるというのは、ファンにとってはうれしいサプライズです。
また、これをすることで、いずれ加入しようと思っている層に「いずれ入るんだったら、松本さんの生配信を見るためにサービス開始前に加入しよう」というサービス開始前に加入する動機付けを行うことができます。
これも初速を最大化するための戦術の一つだと思います。
視聴者参加型で、お笑い好きの自尊心をくすぐる企画
ダウンタウン+の企画で、「お笑いの頂点へ!ここは、才能が爆発する場所、お笑い帝国大学(通称:OIU)」という企画が始まりました。
さらに「さあ、あなたも歴史に名を刻む、伝説の第一期生をめざしてみませんか?」という強烈なメッセージ付きです。
これは視聴者に「ダウンタウン+で認められた」というお墨付きが与えられて、お笑い好きなら自尊心をくすぐられますし、「第一期生」になれるというのもまた自尊心をくりぐっています。
つまり、ターゲット層はお笑い好きの人で、お笑い好きの視聴者が参加できて一緒に楽しめる企画を立て、ターゲット層の自尊心をくすぐって早く加入したくなるプロモーションをサービス開始早々に始めていて、これもかなり高度なマーケティングです。
サブスクリプション型のサービスなので、継続してもらうことが重要(サブスクリプション型のビジネスモデルについては、前回のダウンタウンチャンネル(仮)はうまくいくのかWEBマーケターが考えてみたをお読みください)で、視聴者が参加できて一緒に楽しめる企画があれば、それだけで継続する動機になります。
加入をするのはコアなお笑い好き層が多くなるはずで、ダウンタウンさんも課金してくれる登録者を楽しませたいという気持ちも強いと思いますし、コアなお笑い好き層が参加したくなる企画を打ち出すのは視聴者も楽しめて、ビジネスモデルとしても継続率が上がりますので、WIN-WINの企画だと思います。
ダウンタウン+の今後の登録者数の予想
初速が最大となるようにいくつもの仕掛けをしていたのも大きいと思いますが、サービス開始間もない状態で、登録者数が50万人を突破しました。
前回の記事でも書きましたが、本来少ないはずのイノベーターとアーリーアダプターの層でこれだけの登録者数を獲得しているので、今後割合が多いアーリーマジョリティ層とラガード層が加入していくことを想定すると、このままいくだけでも2年後には150~200万人を突破していてもおかしくないと思います。
さらにHEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMPで、矢沢永吉さんに「一緒にコントやりませんか?」と提案していて、それに対して矢沢永吉さんが「コントをやるならダウンタウンとやる」と言っていたので、もしもそれが実現したり、そのような伝説になる企画を定期的にやっていけば、登録者数はさらに跳ね上がっていくでしょう。
今後のダウンタウン+の最大の懸念
サービス開始間もない状態で登録者数50万人を突破して、今のところ大成功ですが、今後最大の懸念になるのは、松本人志さんの地上波のテレビ復帰になるかと思います。
これは深い洞察をしているのではなく、当然松本さんもここは意識されていると思います。
ダウンタウン+は、「今まで当たり前のようにテレビで見れて楽しませてもらっていた松本さんを急に見れなくなって、1年10か月ぶりに唯一松本さんを見れるメディア」という側面も大きく、「ダウンタウン+でしか松本さんを見れない」という価値があります。
これが松本さんが地上波のテレビに復帰して、以前のように毎日のようにテレビに出て、楽しませてくれると、無料で見れる地上波のテレビで満足してしまって、ダウンタウン+まで見る必要性が薄れていってしまうからです。
だからといって、ダウンタウン+の価値を維持するために、地上波のテレビとダウンタウン+とのおもしろさのバランスや地上波のテレビでの露出(出演)の調整など、絶妙なバランスを取っていく必要が出てきます。
地上波のテレビの出演を控えると、多くの人やこれから大人になる子供が見る機会を失ってしまい、今後のお笑い界にとってデメリットになってしまうジレンマも出てきますし、難しいところです。
ただ、これまで数々の伝説を作ってきたダウンタウンさんですので、思いもよらない方法で打破するかもしれません。
あとがき
ダウンタウン+のマーケティングを見ていて、思ったことをざっと書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
個人的にいきなりハイレベルなマーケティングを行っていたのは意外で、予想外のサプライズがあって、さすがダウンタウンさんだと思いました。
次々と新しい企画が作られていて、最初からハイペースなのにも驚きました。
これからダウンタウン+がどのようなことをしていくのか楽しみにしたいと思います。
最終更新日
ハルリ
WEBマーケティング・SEO対策が得意な札幌のフリーランスのWEBデザイナー。お客様のお悩みを解決するコンサルティング型ホームページ制作を行っています。
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