様々なメディアで、次世代の通信システム5Gについて報道されるようになりました。

5Gになることで通信速度が飛躍的に向上し、それによってサービスがより快適になったり、新たなサービスが生まれるといったことが報道されています。

ホームページ制作をする人間にとっては、通信速度が向上するのは歓迎すべきことで、通信速度が向上することで動画や画像といったページが重くなるコンテンツを今以上に増やすことができ、それによって「より伝わるホームページ」「より魅力的なホームページ」にすることができるからです。

今回は5Gとホームページについて書きたいと思います。

本当に5Gは普及するのか?

当初から私は、本当に5Gが一般的になるのか?という疑問を持っていました。

というのも、物事にはメリットとデメリットがあって、両面を考えて判断するものだと思いますが、5Gのメリットばかりが報道され、デメリットはほとんど報道されていません。

私が5Gが一般的になるのに懐疑的な一番の理由は、5Gは電波が届く範囲がかなり狭いというデメリットがあるからです。

電波が届く範囲が狭くなると、アンテナの数を増やさなくてはカバーできず、5Gは届く範囲がかなり狭いので膨大な数のアンテナを増やさなくてはならず、5Gを一般化するためには膨大な費用が掛かるのです。

人口が密集している地域では採算が取れるので導入されると考えられますが、採算が取れない過疎地や山間部まで5Gが導入されるかは未知数です。

また、アンテナを増やすための工事をする時間も掛かりますので、5Gの導入が始まっても、はじめは一部人口が密集した地域だけで、それ以外の地域は従来の4Gのまま、その後徐々に5Gのエリアを拡大していくのではないかと考えていた訳です。

つまり、5Gの開始と普及にタイムラグがあるのが現実的だと考えていました(5Gの普及計画がどうなっているか詳しく知りませんが、おそらく現在そうなっていると思います)

5Gを普及させるためにインターネット税を新設?

インターネットのニュースを見ていると、5Gを導入する費用として、このような記事を見つけましたのでシェアしておきます。

新たにインターネット税のようなものを新設して、税金で5Gを導入するための費用を賄うことを検討しているというニュースです。

春からスタート「5G」にインターネット税?1契約ごとに光回線の整備・維持費の徴収を検討

総務省は次世代の通信システム「5G」を全国に整備するため、負担金制度を検討している。ネット利用者から徴収するということで、SNSなどでは「まるでインターネット税だ」と心配する声が上がっている。

2020.1.23 加筆

上記ニュースが誤報であるというニュースがありました。

「インターネット税はデマ」と総務省 ユニバーサルサービス制度の見直し案を誤解か

総務省がインターネット税を導入する——そんなうわさがネット上で話題になっている。ITmedia NEWSが問い合わせたところ、総務省は「デマ」と切り捨てた。

5Gになることでホームページをどうするべきか?

一番問題なのは、5Gになることでホームページをどうするべきか?ということだと思います。

5Gになることで、ホームページはどう変わるのか?

お客様からも5Gについての話題が出てくるようになりましたが、今のところ5Gになったからといって、新らしい機能は開発されていません。

変わるところといえば、通信速度が飛躍的に向上することによって、今まで時間が掛かっていたことが、短い時間でできるようになりますので、時間が掛かるので今まで敬遠していたことができるようになります。

例えば、ホームページの中で、動画は特に重たいコンテンツなので、現在の4Gでは1つのページにいくつもの動画を配置すると、ページが重くなり、表示されるまでの時間が長くなります。

ページが表示されるまでの時間が長くなると、閲覧者がストレスを感じて、見るのをやめてしまったり(離脱率の上昇)、他のページを見てもらえなくなる(ページビューの低下)といったマーケティング面で悪影響が出てしまいます。

ですから、ちゃんと作られているホームページは、ページが重くならないように、動画や画像といった重くなるコンテンツの量を調整しながら制作している訳です。

これが5Gになると、重くても速く表示できるようになるので、1つのページにいくつも動画を使ったり、画像をたくさん使っても問題なくなります。

5Gになることで注意すること

先述の通り、5Gが普及するには時間が掛かるため、一定期間5Gになっている地域と現在の4Gのままの地域が混在する形になります。

そのため、5Gに合わせて重いホームページにすると、5Gで見る方は問題なく閲覧することができますが、4Gで見る方にとっては遅くて、ストレスの多いホームページになってしまいます。

ほとんどの企業は、慌ててホームページを5Gに合わせる必要はない

WEBの世界では、カバー率といいますか、できるだけ多くの方が使えるようにするのが基本になっています(例えば、複数のブラウザ対応やスマートフォン・タブレット対応、スマートフォン対応でもさらに少し古いスマートフォンの小さい画面に対応したスマートフォン対応などです)

ホームページを5Gに対応させる必要があるのは、5Gでできる特別ななにかを持っていて、かつ4Gで見る方を切り捨てても良く、さらにすぐに5Gに対応することで利益を得られる企業くらいかと思います。

それ以外の企業の場合は、あまりメリットがなく、デメリットの方が大きいので、4Gしか使えない方が多いうちは、現在の4Gを基準にしたホームページの方が良いので、慌てて対応する必要はないかと思います。