GWが明けて、令和になりました。

このGW期間中に、ハルリのホームページの構造化データの形式を変更いたしました。

『構造化データ』というものをご存じでしょうか?

いろいろな会社様のホームページをリニューアルさせていただきましたが、この構造化データを導入されていない会社様が多いです。

構造化データを導入するのは、ノウハウも必要になりますし、手間も掛かりますので、特に格安系のホームページ制作会社をご利用されていると、構造化データが導入せずに制作されることが多くなるかと思います。

今までのSEO対策よりも、もう一歩進んだSEO対策にするために、今回は構造化データについて書きたいと思います。

構造化データとは?

ページに構造化データを含めて、ページの内容についての明白な判断材料を提供すると、Google でそのページをより正確に理解できるようになります。構造化データとは、ページに関する情報を提供し、ページ コンテンツ(たとえばレシピのページでは、材料、加熱時間と加熱温度、カロリーなど)を分類するための標準化されたデータ形式です。

構造化データの仕組みについてより

Googleではこのように説明していますが、簡単にいえば、構造化データは、ページの内容をより正確に検索エンジンに伝える方法です。

人間が見れば、レイアウトや前後のコンテンツなどで、そのコンテンツがどのような意味を持っているか正確に理解することができても、検索エンジンは一部しか理解することができません。

そこで、検索エンジンがページの内容をより正確に理解できるように開発されたのが、schema.orgという構造化データです。

従来のHTMLと併せて、構造化データを使うことにより、検索エンジンにより正確にページの内容を伝えることができます。

例えば、「○○株式会社」という会社名だったら、HTMLだけでは『○○株式会社』というテキストとしてしか検索エンジンは認識することができませんでした。

これが、会社名として定義されている構造化データを使うことで、検索エンジンは『「○○株式会社」はこの会社の会社名』だと理解できるようになります。

構造化データは、企業のホームページでよく使う会社情報の他にも、イベント、料理のレシピ、映画、音楽、書籍、学校など、たくさんの種類があります。

構造化データを少ししか使わなければ、多くの情報を検索エンジンに伝えることができませんし、正しくない構造化データの使い方をすると、スパム行為と見なされますので、ページの内容に合わせて、できるだけ多く、そして正しく構造化データを使うことがポイントになります。

構文的に正しい構造化データが Google 検索においてリッチリザルトとして表示されなくなったり、構造化データがスパムとしてマークされたりすることがあります。

構造化データに関するガイドラインより

構造化データの確認方法

構造化データが導入されているかどうかは、構造化データ テストツールで確認することができます。

Google構造化データ テストツール

構造化データを使うメリット

1、検索結果にリッチスニペットが表示されるようになる

構造化データを使用して、検索エンジンにより正確にページの内容を伝えることで、検索結果により多くの情報が表示される場合があります。

キッコーマン様のレシピのトップページは、このように通常の検索結果になっていますが、

通常の検索結果

個別の料理のページは、料理の写真や調理時間、カロリー、パンくずリストなどのリッチスニペットが表示されています。

リッチスニペットが表示されている検索結果

検索エンジンが必要に応じて、リッチスニペットを表示するかを決めているため、構造化データを導入したからといって必ずしも表示されるとは限りません。

構造化データを導入しても、リッチスニペットが表示されない理由をGoogleでは次のように説明しています。

重要: 構造化データが検索結果に表示されるとは限りません。構造化データ テストツールに沿ってページを正しくマークアップしても表示されない場合があります。原因としては、次のようなことが考えられます。

  • 構造化データを使用して、ある機能が表示されるよう設定することはできますが、その機能が必ず表示されるとは限りません。Google のアルゴリズムは、さまざまな要因(検索履歴、位置情報、デバイスのタイプなど)に応じて検索結果を調整し、ユーザーにとって最適と思われる検索エクスペリエンスを生み出します。また、ある機能が別の機能より適していると判断することもあれば、通常の青色リンクが最適であると判断することもあります。
  • 構造化データがページの主要内容を表していないか、誤解を与えている可能性があります。
  • 構造化データに、テストツールを使って検出できない誤りがあります。
  • 構造化データで参照されるコンテンツがユーザーに表示されないコンテンツです。
  • ここに記載されている構造化データに関するガイドライン、タイプ固有のガイドライン、一般的なウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)にページが準拠していません。

2、今後SEO対策で有利になる可能性がある

構造化データを導入するもう一つのメリットは、今後SEO対策で有利になる可能性があることです。

GoogleのJohn Mueller氏が、今後アルゴリズムに構造化データを取り入れる可能性があることを示唆していますので、構造化データを導入すると、今後SEO対策で有利になる可能性があります

また、現在検索順位に大きな影響はなかったとしても、SEO対策を考えると、検索エンジンにより多くの情報を、より正確に伝えておくに越したことはないと思います。

構造化データの種類

構造化データは、

  1. microdata
  2. RDFa
  3. JSON-LD

の3つの形式があります。

microdataとRDFaは、同じような記述方法なので、実際には2種類です。

microdataとJSON-LDではどのように違うのか、パンくずリストの記述方法を例にしてご説明します。

パンくずリストの記述方法の違い

パンくずリスト部分をHTMLのみ、microdata、JSON-LDの3種類を比較すると次のようになります。

HTMLのみ

<ul>
<li><a href="トップページのURL">トップページ</a></li>
<li>現在のページ</li>
</ul>

一般的なHTMLでの記述方法です。

microdataの記述方法

<ul itemscope itemtype="http://schema.org/BreadcrumbList">
<li itemprop="itemListElement" itemscope itemtype="http://schema.org/ListItem">
<a href="トップページのURL" itemprop="item">
<span itemprop="name">トップページ</span>
</a>
<meta itemprop="position" content="1">
</li>
<li itemprop="itemListElement" itemscope itemtype="http://schema.org/ListItem">
<span itemprop="item">
<span itemprop="name">現在のページ</span>
</span>
<meta itemprop="position" content="2">
</li>

HTMLタグに、itemscope、itemtype、itempropなどを追加して、意味付けを行っています。

HTMLタグに追加できない場合は、spanタグを追加して構造化データの記述を行います。

JSON-LDの記述方法

<ul>
<li><a href="トップページのURL">トップページ</a></li>
<li>現在のページ</li>
</ul>
<script type="application/ld+json">
{
"@context":"http://schema.org",
"@type":"BreadcrumbList",
"itemListElement":
[
{
"@type":"ListItem",
"position":1,
"item":
{
"@id":"トップページのURL",
"name":"トップページ"
}
},
{
"@type":"ListItem",
"position":2,
"item":
{
"@id":"現在のページのURL",
"name":"現在のページ"
}
}
]
}
</script>

HTMLソース部分は同じで、HTMLとは別に構造化データの記述を追加します。

microdataとJSON-LDの違い

microdataは、HTMLソースの修正が必要なのに対して、JSON-LDは構造化データ部分だけを追記するだけでいいので、JSON-LDは構造化データの導入が簡単で、しかも修正も簡単です。

そして、Googleが推奨しているのは、このJSON-LD形式なので、これから構造化データの導入をご検討されるのなら、JSON-LD形式がおすすめです。

まとめ

一歩進んだSEO対策として、今回構造化データをご紹介しました。

リッチスニペットが表示されると、クリック率の向上に繋がるため、それだけでも大きなメリットですが、今後SEO対策の評価の一つになる可能性があるのも大きな魅力かと思います。

本文にも書きましたが、JSON-LD形式は、導入が簡単なので比較的費用も安く導入することができ、しかもGoogleが推奨している形式なのでおすすめです。

ハルリでは、構造化データ導入も行っておりますので、これから構造化データの導入をご検討されている会社様は、お気軽にハルリにご相談ください。